2008年 11月 05日
ジョレイと釣りと音楽と⑩
(社長に装置の説明をしています)
『社長、音楽が続くと動けません(笑)・・・』
宴もたけなわのなか、Kさんが一言放ちます。
その言葉で、社長もハっと我に帰り、
『じゃあ、この曲だけ聞かせて・・・』
最後の1曲は、澄んだ歌声の男性ヴォーカルのものでした。
社長の一番のお気に入りで、
艶のある澄んだ歌声にのせられた、甘く切ない気持ちが胸に響き、
全身を包み込まれます。
やがて曲が終わり、全ての機材をOFFにすると、
今まで経験したことのない、
味わい深い沈黙がやってきました。
余韻が部屋に漂っているからか、
波動装置から発せられていた気のお陰か、
沈黙が非常に心地よく、
それと同時にお祭りが終わった後のような、一抹の寂しさも感じます。
外は暗闇に包まれています。
『終わっちゃうとなんとも寂しいね。この沈黙もいいものだけれどね』
社長がぽつりと呟きます。
『この音、ぜひ今度来るお客さんに聞かせたいなあ・・・』
11月の初旬に、ドバイから王室の代理人がこの会社を訪れるとのことでした。
その言葉を聞いた林 先生は、再び全ての機材の調整を始めました。
その様子を見ていた社長が、
『仕事が決まったら、一緒にドバイにいきませんか?』
ラスベガスやアメリカのオーディオショーがあるデンバー行きのお誘いも受けています。
社長ご自身も、急激に音が良く変わったことで、
仕事に対する意欲や野心も増してきたようです。
興奮が冷めやらず、それと同時に非常にリラックスしたなか、
今後の仕事の展開についても話が止まりません。
今後は、電源システムを始め、その他の開発についても全面的に協力してくれる、
ということも話してくださいます。
本当に良い音を提供でき、それを共に分かち合えた、という経験から、
短い時間でしたが、言葉を超えた信頼関係がうまれたようでした。
お嬢さんについても、
『普段は顔を見せても、すぐにいなくなっちゃうんだけど、今日はずっといたね・・・』
と嬉しそうな笑顔で話しています。
良い音を共に経験したことで生まれた連帯感に、
名残惜しい気持ちを残しながらも、
そろそろ帰りの電車の時刻も近づいてきました。
予定よりすっかり遅くなってしまった私たちは、電車の時間をめざして、
皆さんが見送ってくださるなか、
あわただしく、会社を後にしたのでした。
2日間の長野行き。
ワークショップ同行と釣り、という
当初の目的以外に、想像を超えた密度の濃い体験をし、
たくさんの刺激を受けた2日間でした。
素晴らしい音は、そこにいる全ての人を幸せな気持ちにし、
そして生きる気力さえもUPさせてしまう。
その底力を感じた2日間でもありました。
林 先生は、時々社長と電話で話しながら、
その後もいい音が続いていることなどの報告を受けているようです。
これからも、ここで生まれた関係は続いていく模様です。
そして共同開発者Kさん。
Kさんと林 先生は強力なタッグを組んで、他のメンバーも一緒に
チームでオーディオ開発中です。
現在進行中のこのプロジェクトについては、またの機会にご紹介したいと思います。
長野。実はそこが世界への道に通じる大切なポイントになっていた・・・
目の前で繰り広げられている魔法を見ているような2日間でした。
by frangipanized
| 2008-11-05 23:32
| ジョレイと釣りと音楽と